今日は、エスキスを進める中で必ず検討が必要な【階振り分け】について
考えてみたいと思います。
昨日、H30健康づくりのためのスポーツ施設の練習課題を解き
エスキス終了後の一人反省会で階振り分けについて
理解ができていないんだなとつくづく思いました。
要求室を計画する上で検討が必要な階振り分け! (通称 階振り!)
皆さんはこの階振り分けとをどのように検討していますか?
エスキスも手順や考え方、指導方法など資格学校や通信によって様々ですよね。
私は現在、昨年購入したテキストを参考に、3528㎡(42m*28m=1176㎡×3層)から
最大の床面積を引き、二層の無柱空間や屋上庭園等の屋外施設の設置階を検討し
最大の床面積に近づけるという方法で階の振り分けを行っています。(こちらもどうぞ)
以前のエスキス手順で言うとウツワの検討になるかも知れません。
昨日のエスキスの階振り分けで、冷静に考えると分かるのにエスキスを考えている状況では、
早くまとめたいという意識が強く、またいろいろな諸条件の決定に迫られることが重なり
「何でこんなことに気付けなかったんだろう」ということが起きました。
分かっていない階振り
設計条件
- 地上3階建て 床面積3000㎡以上、3400㎡以下
- スポーツ部門
プール室:1階に計画 天井高さ6m以上 約450㎡ - 健康増進部門
アリーナ:設置かい自由 天井高さ7m 約450㎡ バレーボール等に使用する。
他の条件は考えないとして、この【設計条件】だけで考えたときに、パッと
アリーナの階の振り分けができますか?
アリーナは天井高さが7mとなっています。
もちろん無柱空間です。
1階にはプール室が配置されるので1階のアリーナはまずありえません。(一応多数派の考えとして)
では、アリーナ室は2階ですか?それとも3階ですか?
私は昨日のエスキスでこのアリーナの階振りの検討で迷いました。
アリーナが無柱空間で天井高さが7mだったからです。
その時の気持ちは、「アリーナを3階に計画したらアリーナの部分が出っ張った立体形状になり
少数派になってしまうんではないだろうか?」
でも、「2階に配置じゃ2階の他の要求室の配置がほとんどできない。」
あ~どうしよう???ってな具合でした。
頭の中がこんな感じでした↓↓
一人反省会を終え冷静に考えられている今は何でこんなことに迷っていたんだろうと
思うばかりですが、この冷静に考えればわかることもその状況においては判断に迷うという
本試験では起こりうることではないでしょうか?!
それではなぜ私はこのアリーナの設置階に気付けなかったんでしょうか。
またどの地点で気付けたのでしょうか。
階振り分けの考え方
結論から言いますと、アリーナの設置階は3階です。 (注)正解探しではなく階振りで気付けなかったところお伝えしています
アリーナの無柱空間や天井高さ7mは関係ありません。 何でそこを考え迷ったのか。
それは、階の振り分けを検討する際に計画できる建物のウツワを最大の床面積に近づけるという
意識が強くそのことだけに意識が集中していたからです。
重要であり尚且つ単純なところを見落としてアリーナの設置階に悩んでいます。
先程の【設計条件】に戻ります。
地上3階建てで、床面積の下限値は3000㎡以上です。
プール室は1階と決まっているのでアリーナの無柱空間を考慮し2階と考えた場合で
基本のスパンを7m×7mの42m×28mの三層(3528㎡)でウツワを検討します。
床面積から除かれる面積としてプール室の吹き抜け部分450㎡とアリーナの吹き抜け部分の450㎡で
トータル約900㎡が床面積に不算入となります。
3528㎡-900㎡=2628㎡<3000㎡
2階にアリーナの配置では下限値の3000㎡を大きく下回ります。
このことから、アリーナはほぼ3階に配置ということが、この階振り分けの地点で判断がつきます。
私はこの階の振り分けの検討の際に床面積の最大値ばかりに意識がいき2628㎡という床面積から
冷静にアリーナの設置階が2階は無いなという判断ができませんでした。
本当はここで気付くべきことです。プランニングに入ってから検討することではありません。
ほんと冷静に考えれば、アリーナを2階に配置すると他の要求室やコアの設置などのプランニングの幅が
きついと考えれるのですが、その時はやはり無柱空間=2階という意識が強くいつも以上に
そういった意識に引っ張られているのだと思います。
せっかくなので今回のエスキスでどんなプランができたのかアップします。↓↓
アリーナは3階です(笑)
3階の別案と書いてあるプランは反省会をしながら冷静になって考え直したプランです。
何でプール室とアリーナの上下階を揃えないんだ・・・ まいっか~・・・
一応ダブルチェックを含めて1/400完了まで1時間45分で終了できました。 突っ込みどころ満載かも知れませんが・・・(笑)
まとめ
今の地点で気付けたのは良かった思っています。
本試験ではこの冷静な判断という能力が奪われてしまうので
これからの練習課題を通じててどんどん修正していきます。
本試験での最大の敵はこの冷静な判断能力を失うことだと思います。
目指せ一級建築士!
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