フリーハンドで作図した場合の利点と欠点!?作図のスピードは速くなるの?

一級建築士製図 作図

作図のスピードを上げたいけど何か良い方法は無いかなぁ~って
考えるのは私と同じく製図受験生のよくある悩みだと思います。

エスキス、計画の要点等の時間配分から作図にかけられる時間は
これくらいに抑えたいという、各個人個人の時間配分があり尚且つ
その時間配分よりも早く終わらせ、チェック時間を少しでも稼ぎたい
そして、少しでも余裕をもって製図試験を終わらせたい。
このような思いは製図受験生にとって誰もが共通する思いではないでしょうか?

チェック時間をもっと取りたい余裕をもって製図試験を終わらせたい等
考えたときに何か良い方法なないのだろうか?何か良い作戦は無いのだろうか?
そんな時に出てくるのが作図時間を圧縮する作戦として平行定規を使わずに
フリーハンドで作図を行うはではないでしょうか。

私自身、過去4回製図試験を経験し作図方法は、一年目は平行定規を使用し
二年目からはフリーハンドで作図を行いました。
細かい書き方はまた別の機会として、おおざっぱに言うと通り芯と柱型を平行定規で書き
それ以外はほぼフリーハンドで作図するといった具合です。

フリーハンドについてはいろいろ情報があると思いますが、私自身が経験し感じた
【フリーハンドの良い点】それと【どうなのかなぁ~???】という点を書いて
皆さんにお伝えをしながら、今後の自分の作図につても少し見直しを行いたいと思います。

 

 

 

フリーハンドの良い点

 

平行定規の制約を受けない

当たり前と言えば当たり前ですが、何を言いたいかというと平行定規を使う場合
作図動作を極力少なくするために、たとせば平面図の場合、横の線は横の線でまとめて書き
縦の線は縦の線でまとめて書くという書き方をすると思いますがそのような書き方の場合い
よくあるのが線の書き忘れです。
横の線すべて書いたつもりが縦の線を描いている時に「ここ何だったけ?」となり
「あ、横の線書いていない。」その結果、この線は何の要求室の線なのか分からない。
そんな時に私が定規を使用して感じていたのが
このように線の書き忘れがあったり横の線や縦の線をまとめて書いてると
今、平面図のどの要求室を書いているのかわからないということでした。(全体的に図面を見れない)
その点、フリーハンドの場合は、例えば、外周の躯体やサッシを決めてから内部を書く場合
要求室単位で書くこともできるので、今、プランのどの部分を書いているんだということを
理解しながら書くことができます。横の線や縦の線をまとめて書く必要がなく要求室を
決めながら書けるのでエスキスのプランと見比べが楽にできます。
「あれ?この線はどこの要求室の線だっけ~」ってなりにくい感じがします。

トレースが必要ない

平行定規を使って作図する方法で内部の要求室を書く前にフリーハンドで
薄く要求室を書き開口部を【小】の字を書くようにインジケーションを書いてから
平行定規を使って一気に要求室の壁を書くという方法があります。
この方法は、プランを見ずに最終的に平行定規を使って壁を書いていくので
その各段取りとして要求室のトレースや開口部の位置が必要となります。
フリーハンドの場合は定規を持ち変える必要や止める必要がないので
要求室の開口部を決めながら壁の線も同時作業で決めることができます。
プランが頭に入っていれば一発で仕上げながら書いていくことができます。
もしプランの一部が頭に入っておらず忘れた場合でもプランを見直し
同じく一発で仕上げながら書いていけます。

作図用紙を回転させれる。

フリーハンドの場合平行定規が必要な部分を書いてしまえば、あとは製図板は必要ありません。
私は、フリーハンドで作図を行う場合、通り芯や柱型を書いたら製図板から作図用紙を外して作図をしています。
平行定規を使わないということは平行定規が邪魔になりせっかくのフリーハンドの利点が生かせず
作図のスピードアップにもつながりません。
作図用紙を製図板から外して作図を行えるのはフリーハンドだからこそできることで
例えば、作図用紙を90度回転させ平面図の寸法線や断面図の寸法線、天井高などを書く際に
体を曲げて書く必要がなくなります。
また、作図用紙を自分の作業しやすい手元に持ってこれるので常に楽な体勢で作図が行えます。

フリーハンドがどうかなぁ~???と思う点

 

作図時間の短縮が図れる???

私はフリーハンドでだいたい2時間半で作図を行っていました。
今現在の製図の時間配分の考え方は違いますが、昨年までのエスキスと作図の時間配分は
エスキス3時間、作図2時間半という具合でした。
エスキスに時間がかかることもあるので作図時間をどうにか短縮できないものかと
フリーハンドで何枚も作図を行い、たまにプランによっては2時間半を切ることもありましたが
ほとんどの作図時間が約2時間半でした。
作図の時間短縮を図るためにフリーハンドを検討している方もおられると思いますが
まず、フリーハンドの線を書くのに慣れが必要となってきます。
そのフリーハンドの線に慣れてこないとスピードは上がりません。
そして、フリーハンドの線は多少、壁厚が厚くなるところと薄くなってしまうところか
どうしてもあります。こういった部分が性格上気になりすぎる方はどうしても消しゴムで消す作業が
多くなりが逆に作図スピードが遅くなります。
見た目についてはある程度自分の中で許容範囲を広げてスピード重視で進めないとフリーハンドでの
作図スピードは上がらないと思います。
そして、平行定規を使うにしてもフリーハンドで作図しても各個人の作図時間の短縮は
書き方の手順を見直さないとどこかの地点で頭打ちがあると思います。
私の場合はそれが2時間半でした。

作図の仕上がりが気になる

先程もお伝えしましたが、フリーハンドで作図を行う場合多かれ少なかれ線が波を打ち
壁が厚くなったり薄くなったりします。
ここをどう判断するのか?
フリーハンドで書いた答案用紙1を見るのは試験元です。
フリーハンドと平行定規との作図で極端に作図時間が変わらないのであれば
平行定規を使用したほうが良いのかもしれません。
私は、平行定規からフリーハンドに切り替えるとき見た目重視よりスピード重視に切り替えました。
見た目ではランク4にはならないが作図を書き終えれなければランク4になってしまうからです。
そうはいっても少し見た目も気になるので辛口の奥さんに試験元の代わりをしていただき
フリーハンドに至りました。

予想以上に書く方の腕に負担がかかる

これは私だけかも知れませんが、フリーハンドの場合極力線をまっすぐに書こうとする意識からか
非常に右手に負担がかかります。(私は右利きです)
線をまっすぐ引くための定規という支えがないために常時利き手の右腕に力が入りっぱなしになります。
平行定規を使用する際は定規を移動させるとき等少し力を向くタイミングがあると思いますが
フリーハンドの場合はこの定規の移動が無い分力の抜きどころがなく意識的に休まないと
常時手や腕に力が入っていることになり結構なダメージを受けます。
作図のスピードを上げるために作図を何枚も書かないとなりませんが、フリーハンドの場合
平行定規よりも利き腕との相談やメンテナンスも必要になってくると思います。

 

私が作図スピードを下げるために参考にした動画の紹介

 

敬弍郎Nicholasさんの動画です。
初年度の作図で時間がかかりなかなか思うように書けなかったときに
同じく、当時製図受験生だった方の動画を発見し、作図が速い人はどのように書かれているのか
非常に参考になりました。
この動画を見るまでは、柱型を書く際に平行定規を固定してバンコーの参画定規を横りずらしながら
書く書き方は知らなかったですし、柱型を書きを得てから平面図の中を書いていく際に
プランをいったん薄い線でトレースしてから書くという書き方も初めて知り真似をし
私はこの動画のおかげで作図スピードが格段に上がりました。
平行定規派の方は他の敬弐郎さんの動画も合わせてご覧頂ければ作図時間の短縮の参考になると思います。

まとめ

今回は、私が今までフリーハンドで経験したことや感じたことを書きました。
私は今、今年の作図はフリーハンドをやめて平行定規の作図に戻そうかと
考えております。
理由の一つとしては、私の場合で言えば平行定規もフリーハンドもそんなに
作図スピードが変わらないんじゃないのかと思ったからです。
それであれば私自身が感じる右手の負担が大きいフリーハンドをやめて
平行定規を使おうと考えたからです。

参考までに。

目指せ一級建築士!

 



コメント

  1. […] その時は「そんな書き方もあるんだな~」ぐらいにしか思わず、試すこともなかったんですが 今年の作図は今まで行っていたフリーハンドで書くことをやめて、平行定規を使って書くということに決めていたので この時期に新しいことを試す機会として丁度良いと思い、久しぶりの平行定規での作業と新しい作図方法として 昨日の作図の際に初めて通り芯を書かずに平面図を書いてみました。 (フリーハンドの利点と欠点はこちらをどうぞ) […]

  2. […] 作図用紙を製図板から外し机の上で書いていました。(フリーハンドについてはこちらのブログをどうぞ) […]

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