一級建築士製図試験でエスキスが苦手という方は多いと思いますが (非基準階系の内容ですがこちらもどうぞ)
私もそのうちの一人なんですけど・・・
その苦手なエスキスの中で【基準階系】と【非基準階系】どちらが苦手ですか?
私は断然、【基準階系】が苦手です。
なんつんですかね~ あの基準階をまとめる作業・・・ 型にはめ込むというか
あれがなかなかうまくいかないんですよね~
よくあるパターンが、部屋の個数を要求面積通りに配置できない・・・
あれ?南側6コマでは要求室を配置するのにコマ数が・・・足りない?
北側に配置できないし、東側のスペースを使うのか・・・ 管理のコアどうしよう?
コマ数増やすのかな?なんていう堂々巡りパターンです。
ここ最近、昨年の本試験課題である「高齢者介護施設」の練習課題を振り返り
エスキスの基準階系を攻略しようと勉強を進めており、その中で少し見えてきた
【基準階系】の苦手意識から克服するためのポイントを紹介いたします。
基準階系と非基準階系の違い
基準階系のエスキスと非基準階系のエスキスは別物ですよね~
まず、基準階系のエスキスを攻略する上で基準階系と非基準階系の違いを
私なりにピックアップしてみます。
例えば、毎日非基準階系の練習課題を解いていて、久しぶりに基準階系の課題を解いたら
あれ、どうだったけ~ってなりませんか?
基準階系の特徴
基準階の要求室のボリュームと基準階以外(1階、2階)のボリュームと別々に考える。
当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、ここが非基準階と大きく違うところだと思います。
非基準階系の場合のイメージとして、要求室のボリュームを建物に配置するときに
建物全体で考えて検討するのが前提ですが、この考えで基準階のエスキスを行うと
基準階の建物に対するボリュームがユルくなり逆に非基準階がキツクなります。
そのことから、基準階系の場合は、初めに基準階を検討してある程度確定してから
非基準階(1階2階)の検討という形でエスキスを進めます。
ここで大切なのは、基準階が例えば3階の場合1階2階とは別という意識です。
ここがまず非基準階系との違いのポイントではないでしょうか!
基準階とスパン割を先に検討する。
資格学校や通信教材でのエスキスの考え方や指導方法によって違いがあると思いますが
基準階のプランを先に検討することで初めの段階である程度スパン割を決めれるという
特徴があると思います。
要求室や吹き抜け、屋外施設などの面積調整で最終的にスパンを決めると非基準階系とは
少しエスキスの考え方が違ってくると思います。
車寄せ・車回しで1階が削られる。
基本エスキスをする際は建物の大きさとして42m×28mをベースで考えそこから
いろいろな要求を盛り込ん行くと思いますが、基準階系の場合この部分も
考えかたとしてしっかり線引きしないとならないと思います。
課題にもよりますが、たいていの場合一階のウツワが車寄せ・車回しで削られますよね。
非基準階系との違いで基準階系のエスキスを求める上で大きなポイントだと思います。
他にも基準階系と非基準階系の違いや特徴を上げればいろいろあると思いますが
この内容についてはこのへんで終了して
それでは、この違いを踏まえたうえで、どのように基準階系のエスキスを攻略すればよいのか
考えてみたいと思います。
基準階系エスキス攻略3箇条
ウツワを削ることに慣れる
先程もお伝えしましたが、基準階系の場合車寄せ・車回しが求められる場合が多いと思います。
その場合ウツワが大きく削られます。
ウツワをどのように削るのか、I型にするのかL型にするのか、特に車寄せ・車回しを検討し
駐車スペースがどのように確保できるのか、歩行じゃ通路は確保できるのか
この辺をしっかり検討しておく必要があると思います。
そして、この段階でX方向、Y方向各方向の想定間口で7mスパンで行ける、6mスパンでも行ける等の
アタリをつけておくのも基準階を検討する際の手掛かりとなってよい方法だと思います。
基準階の計画に慣れる
私はビリケツさんのエスキステキスト(基準階系)で勉強してからそのことを参考にし
車寄せ・車回しや駐車場などの検討をしその後、基準階の計画をするという流れを取っています。
ここで基準階のプランをもむわけですが多分、エスキスが速い人はこの基準階のプランの
パターン出しが速いと思います。
昨年の高齢者介護の練習課題を行った際、基準階をある程度早くまとめれる課題がありました。
1/400のエスキスまで2時間20分かかりましたが、基準階を早くまとめられることで
気持ちの余裕が生まれ少しだけ自信につながりました。
基準階の面積に慣れる
基準階を早くまとめることはエスキスを進める上で気持ちに余裕が持てて有利に戦えると思います。
それでは、基準階のエスキスが特に苦手なっ私はどうしたらよいか?!
それはまず、要求室の面積の部屋割りパターンを暗記すると言ことです。
ここが基準階をまとめる上での重要ポイントだと思っています。
例えば要求室で約30㎡を求められた場合、7m×8m/2=28㎡で検討するのか
2コマを使って7m×12mで検討し、廊下3mで12m-3m=9m 7m×9m/2=31.5㎡で検討するのか
このような部屋割りのコツが速くなるとおのずと基準階をまとめるのも早くなると思います。
合格プランかそうでないかは少し置いておいて基準階系のプランをまとめるのが速い人と
遅い人の差はここで出ると思います。
簡単な問題で行くと、7m×7m=49㎡これを35㎡にするには2mのバルコニーを設ける。
こんな感じですかね。速い人は・・・・
まとめ
去年のような製図本試験はもう経験したくありません。
エスキスがまとまらず緊張と焦りの中今までの勉強や経験は何だったんだろうという
あの経験。
ここ最近は、基準階系のエスキスをメインに勉強を進めていますが、今日紹介した内容を
ほとんど理解せていないまま、今まで本試験に臨んでいました。
私自身H29と昨年のR2で基準階系の製図試験を経験していますが
今になって初めて不合格になるべくしてなっていることに気付かされました。
今年令和3年の製図本試験は多分、基準階系ではないと思いますが、ひとまず今月いっぱいを目安に
エスキスの勉強を進めようと思っています。
目指せ一級建築士!
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